Case 4

図1は45歩と合わされたところ。竜の分少しいいはずだが、攻め駒に乏しく次の手が難しい。

図1

45同歩と取る手はないし、44金も55飛で空振り。66角も得してなさそうだし、24歩も46歩と取り込まれて23歩成、47歩成の変化に自信がない。

結局自分が指したのは33角成~55桂。暴発。以下46角で優位が吹き飛ぶ。

ソフト推奨の64金はなかなか浮かばない。後手は飛車を渡しづらく、64金に同銀、同歩が相場の進行(図2)。

図2

次に63銀や65銀、あるいは74歩~63歩成があり、急に手が見えやすくなった。手順に歩が進んで後手の歩切れが強調され、図1に比べてポイントを挙げていることがわかる。

64金の意味は、63銀を急所の駒と捉え、重そうに見えてもそれを消すことだったと解釈できる。「合わせの金」とでも呼ぶべきか。

以下の進行が面白いので紹介する。
図2から62金打、63銀、同金直、同歩成、同金、65銀、55飛、同歩で図3。後手飛車の打ち込みをどう防ぐか。

図3

じっと51金と辛抱し、対して先手も68金打!(図4)。弱みを消し、26の竜を間に合わせる意図。

図4

図4で後手は59角や46歩から攻めるか、さらに62金引と辛抱する手が有力。

こういう進行はほんと楽しい。昔「米長の将棋」にこんなのがあった気がするなぁ・・・。

64金
後方の攻め駒(65歩)を進める
・金駒をはがし玉周辺の利きを減らす

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