今回は3段目の桂の失敗例。
図1は自分(後手)の実戦。駒割は角vs銀香の2枚替えだが、振り飛車左辺の遊びがひどい。
9筋が詰まっていること、先手歩切れは後手のプラス条件だが、この先手番でいい手があれば自信がない。
本譜は25桂と打って銀を取りに来たが、64歩、33桂成、65歩、44角、66香、57金、69香成(図2)と進み振り飛車よくなった。
左辺で銀損しても桂が入手でき、攻めが厚くなる。途中57金では66同金だった。
感想戦は図1に時間を費やす。
自分が「25桂に代えて55歩、43銀、56桂はどうですか?」と言ったらいやぁ見えませんねぇ、と感心されたが、「あるいは55歩、43銀の次に23桂はどうですか?」と言ったらそれは見えませんねぇ…と絶句された。駒を渡さない攻めという意味で、一応理屈はあるかと思ったのだが。
家に帰って検討すると、23桂には22銀と受け、11桂成、同銀、54歩には95桂の反撃が厳しいようだ。図1では55歩、43銀、88玉で角をアンピンするのが推奨手だった。
今までのCase 1~5と比較すると、玉の逆側で3段目の桂をやるのはさすがに効率が悪い、ということなのだろう。