Case 1

41飛と打った手が詰めろで後手敗勢。
23玉の早逃げには21飛成があり、適当な受けがないと見ていた。

図1

ソフトは36桂、同歩、55角、37桂、22玉(図2)、

図2

43成銀、12玉!、32成銀、23飛(図3)。

図3

早逃げの地点を22にするのが粘り強い。
22玉に対し、形になずんで42銀成(生)だと詰めろにならない。早逃げによって51の銀を無力化している。

図3では一手緩むと36歩で玉が見える形になる。しかも先手は駒を渡す格好。以下15桂で先手勝ちは変わらないが、同金、同歩、36歩でもう一勝負。

図1の局面からここまで先手玉に迫れることに驚く。早逃げと駒を埋める技術が非常に参考になる。

22玉

(1) 複数の攻め駒からの相対位置を遠くする
53成銀と51銀から同時に遠ざかり、そのうち一枚を置き去りにする

(2) 線駒や強い駒の隣接王手を緩和する
32玉の状態で43飛成と竜で隣接王手をされると応手の自由度が低い。先に遠ざかり、相手の手に応じて手を選択できるようにする

(3) 玉のいた地点に駒を打てるようにする

12玉

(1) 守備駒(22角)の内側に入る
(2) 早逃げにより王手を避け、駒を埋める手番を得る

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