先手番。駒割・玉形・駒効率から見て、どう見ても振り飛車穴熊の勝勢。
先手バラバラでどう指していくのか。
平凡に43歩成は、先手が香を得たメリットより後手が歩を得たメリットの方が大きそう。4・5・6筋に歩が利くので攻め潰されやすくなる。
また、75歩は銀取りに角道を開けて自然だが、51飛と換わって得かどうか。あるいは66金と打たれても銀を取る暇がなく、逆に76地点に傷を作る。
58桂!が感動的な受け。
・66地点を埋めるゾーンディフェンス
・46金にヒモをつけ、37角・39角・55銀打などを緩和
・自ら傷を作らない
後手が歩切れで持駒が高いことに着目し、駒の連結をよくして待ち、駒が入るのを待つのが戦略的。
後手は44香、同桂、57歩のような攻めで丁寧につなぐことになる。
なお、58桂に対して51飛のような手で筋よく攻めようとすると、12飛が厳しく一気に差が詰まる。相手に一手指させて逆用するのが面白い。
58桂
・相手の駒を打つスペースを消す
・守備駒の連結を高め、浮き駒をなくす