Case 3

先手番。自玉は2手スキ(次に49竜)。
後手玉は速度が計算しづらい形。角が入れば63金が2手スキになるかもしれないが、角の入手は非現実的。

図1

自分は78金と指したが、67桂成、同金、55桂(図2)と進行。

図2

55桂はギリギリ詰めろではないが、図1の状態より厚い2手スキになっている。以下45銀なら59角、同玉に単に78金が好手で寄り。

再掲図1

図1に戻って、76桂が見えていても75歩と取るのが勝った。以下76桂、78玉、88桂成、同金(図3)と進むと後手は持駒が高すぎて効率的な2手スキがかけにくい。

図3

一方後手玉は次に76桂が速い。以下83玉、84銀、82玉、32竜が2手スキだが、34竜が攻防手になるため詰めろに近い。つまり図3の後手玉は2手スキに近い3手スキ。

図3以下は75歩と手を戻すぐらいで、以下32竜で難解。なお75歩に代えて76銀には68桂!がある。

図2の2手スキは図1の2手スキよりも厚く、78金と受けた手が損になっていた。これから以下のことがわかる。

自玉の2手スキを受けるとき、多くの場合、3手スキの状態にして相手に手を渡す。この時相手に2手スキを継続されるが、最初の2手スキよりも「改善」された2手スキになるようにする。

「改善」の中身は別の記事で詳しく述べるが、典型的には以下が挙げられる。

– より受けやすい形になる
– 敵玉の寄せや攻防手に必要な駒をもらえる
– 盤上の駒の働きを上げる
– 将来攻防に利く駒を打てる

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