「新扇詰」2

1日目(12月19日)Part 2

再掲図5

2周目の概要は以下。
・47竜以下同じ軌跡を回る
・往路で21竜を経由
・復路を経て36竜、57玉で持駒3歩
・得た歩を58歩~38竜~58竜とターンで消費

3周目は2周目同様、往路で22竜~11竜を経由し、やはりターンでその歩を消費する。
なお22竜に32捨合は同角成以下復路で詰む。
11竜のときに42玉は12竜で1周早い。

4周目は12竜で香を取る。復路23竜、35玉で図6。

図6

もう竜追いで拾える駒が落ちていない。ターンに1歩を消費する形のため、今まで通り追いかけると持駒は減る一方になる。よって香を使って合駒をもらう形にしたい。

今日はここまで。香の使い道が見つかれば局面が進展しそうだ。

つづく

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「新扇詰」1

1日目(12月19日)Part 1

次にやるのは奥薗幸雄氏の「新扇詰」。
図巧「寿」の最長手数記録を初めて破った作品として有名である。確か800手代だったはずだ。

図1(問題図)

竜追い単体では手数伸ばしに限界があり、超長手数を目指すには別の機構を加えるのが一般的だ。例えば「寿」は持駒変換が入っている。この作品も竜追いがベースのはずだが、どんなメカニズムが入っているのだろうか。

「寿」は4日で解いた。この作品もそのぐらいで解けるかどうか。

さて、解いてみよう。
67金、同とから入る。同竜は46玉で続かず、58香も同とでダメ。よって59香(図2)。

図2

・58金合は同香~67竜~36金
・58成銀は同香~46銀~67竜
なので、以下のどちらかのルートになる。
①同成銀、67竜
②58と、同香、同成銀、67竜
両者の違いは成銀が59か58か。

あとで解説するが、どちらでも36竜、57玉、69桂、同成銀の形になるように見える。よって2手長い②が正解と考えて進める。

②のあと竜追いが始まる。
46玉、47竜~36~25~23~32~41~61、73玉、83香成、同桂、72竜~83~94竜、86玉(図3)。この軌跡を往路と呼ぼう。

図3

ここで少し手が止まる。96竜、77玉となると69桂も88金もうまくいかない。97竜、76玉、67竜、86玉、97竜は連千。ん?

しばらくして97竜、76玉、67竜、86玉、87竜を取れないことを確認し、95玉から折り返しに入る。

95玉、96~94~83~72~61~41~32竜、24玉のときに21竜と取るのは14玉で打歩。慌てて取らずに23竜~25竜~36竜、57玉(図4)。これを復路と呼ぶ。

図4

先述の通り69桂、同成銀。次いで58歩、同玉、38竜(39竜は57玉で逃れ)、57玉、58竜、46玉(図5)で2周目に入る。基本的な竜追いの軌跡は把握できた。

図5

つづく

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図巧8番 17

12日目(12月18日)Part 2

全部詰んだ気になっているが、これだけ変化があるので何箇所か読み抜けていると予想。

1.4手目33同桂、34銀、42玉、92飛成、82歩、43金、41玉、52桂成、同馬、81竜、71歩、53金、45歩(図36)の変化

図36

自分:45同香、同桂、42歩、同馬、71竜、51金銀合、42金、同玉、53角以下が読み筋
解答:52金~43銀成~44と、52玉、43角、41玉、71竜以下

自分の筋でも詰むことを確認した。

2.14手目42玉、43と、51玉、52と、同玉、92飛成、62金(図37)の変化

図37

自分:43香成、63玉、75桂が読み筋
解答:85角、74香(74打合は43角成~75桂!これは見えなかった)、43角成~83竜、73金(打合は74角)、74角~54金~63香

自分の筋の方が簡明。

それ以外は解答通り。ということは今回は読み抜けはなし。

**************************************

総括

4手目の変化が異常に難しかった。92飛成のタイミングが中途半端に感じて意味が分かりづらい。82金合を切ってバラす筋が相当やりにくいし見えにくい。

作意を見つけたのが5日目で今日が12日目。5日目までで既に4手目の変化はかなり読んでおり、変化の質量(特に度重なる合駒読み)がとてつもなく広かった。最初の「2~3週間あれば終わる」という公約じみたものが守れてほっとしている。

作意は、端的には遠角のための遠角がテーマ。現代でも作例は少ないのでは?
2度目の遠角のラインが直前まで空いていないところが、構想をカモフラージュしていて素晴らしい。

これで自分は「無双・図巧を全部解いた人」の仲間入りを果たした訳だが・・・。周囲の期待に反し、自分は指将棋は弱い。上達意欲も他の人に比べて薄いようだ。

少なくとも今の自分は、詰将棋を解いている方が楽しい。勝った負けたで精神を疲弊するのがバカバカしい、というのは枯れた考えだろうか。趣味は楽しむためにあるもの。貴重な時間をストレートに楽しいことにぶつけようと思う。

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図巧8番 16

12日目(12月18日)Part 1

図31

図31から
①42合、71竜、51金銀合
②45合
の2つを詰ます。

①42歩(仮置き)、71竜、51銀(仮置き)、42香成、同馬、同金、同玉、53角(図32)で

図32

・52玉は43銀成~44と~43角~51竜
・41玉は42歩以下同上
・同玉、73竜で
(1)63成香は43銀成~63竜~64角~43香からバラして43銀~61竜~21歩成
(2)63打合は64金、52玉、53香、42玉、43歩
(3)52玉は43銀成~42歩

上記の変化は51金合でも通用し、なおかつ持駒の歩は1枚で足りる。よって仮置きの合駒はどれでも詰み。つまり①が解決。

②45歩(仮置き)、同香、同桂(今までの変化で香を44に呼ぶことで詰まなくなる変化はない)、42歩(図33)で

図33

・31玉は71竜~21歩成~22歩
・51玉は71竜、61合、62角、同馬、同金、42玉、53角、同玉(61桂合からの同桂は51竜)、44と~43と
・同馬、71竜、51打合、42金、同玉で、
(1)51金銀合なら53角とすれば図32で歩が一枚少ない状況で、前述の通り歩は一枚でも同様に詰み。
(2)51桂歩合なら62竜、52合、53角~42歩、31玉で、51歩合なら51竜~21歩成~22歩があるので51桂合。そして51竜を防ぐために52金合と決定し、それでも51竜、同金、43桂、22玉、13角。

これで終わったかと思いきや、まだ図31で45桂打合がある。本当にこれが最後だ。

再掲図31

45桂打、同香、同桂、71竜のときに
・61金銀合は同竜
・61桂合は52金~44桂、53玉、42角~62竜
・51桂合は52金~44桂、41玉(53玉は上記同様)、52角~43角成
・61歩合は52金~43銀成~44と

残るは51金銀歩合。歩合を仮定すると52金、同玉、41角(図34)。

図34

(1)42玉は43銀成~44と~43歩~53桂
(2)同玉は53桂、42玉(52玉は61竜)、43歩、53玉、42角

上記の(1)の変化は金銀合でも成立する。
(2)の変化は、51銀合なら53桂、42玉、43歩、53玉、73竜以下詰み。

となると51金合がまだ完全に詰んでいないか?52金、同玉(図35)は必然。

図35

43角、63玉、52角打が最後のトドメ。意外と盲点だった。

遡って82合が桂合でも同様に詰むことがわかり、これでようやく全部詰んだ。

作意

43歩、同玉、33金、同歩、52銀、同馬
32桂成、44桂、同金、同角、同と、32玉、
87角、同竜、43金、同馬、同と、22玉、
34桂、同歩、77角、同竜、92飛成、32角
同と、同金、同竜、同玉、23金、31玉
22角、21玉、12金、32玉、33香、同桂、
23桂成、同玉、13角成、32玉、22馬
まで41手

最後に答え合わせと総括をしよう。

つづく

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図巧8番 15

11日目(12月17日)

図22で82金銀合が詰み、残るは82桂歩合。

再掲図22

桂歩合のどちらでも43金、41玉、52桂成、同馬、81竜(図24)と進む。82合は歩で仮置き。

再掲図24

・51打合は32金
・51馬は53金~52角
・61金銀合は同竜
・61桂歩合は52金、同玉、72竜、62合、43銀成、51玉(41玉は52角~61角成)、42角、41玉で62金合でなければ61竜。62金合なら52銀成、同玉(同金は61竜)、53角成で(1)同玉は44金(2)同桂(61桂合から)は34角~61角成
・71金銀合は同竜
・71桂合は52金、同玉、72竜で61桂歩合の変化と同様

というわけで、図24は71歩合に決まる。そして53金で図31。71竜と取れる形になり、さすがに詰むだろう。

図31

図31から、
・51玉は71竜~62角
・31玉は71竜~21歩成~22歩
・43合は52金~43銀成

従って42合か45合のいずれか。

42合は71竜で
(1)61合は42香成~61竜~42金~53角、同玉(51香合による同香は51角)、64金~43香
(2)51桂歩合は42香成、同馬、同金、同玉、62竜、52合、53角、41玉、42歩、31玉で、歩があれば21歩成~22歩。桂なら43桂、22玉、13角。
(3)51金銀合がまだ詰まない。

残ったのは以下の2つ。
・42合、71竜、51金銀合の変化
・45合の変化
これを明日やる。今日は時間切れ。

しかし、こんなに変化を読んだのはちょっと記憶にない。無双・図巧を全部解いた先達は同じ道を通ったということか。

さすがに明日で終わると信じたい・・・。

つづく

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図巧8番 14

10日目(12月16日)

4手目33同桂以下、34銀、42玉、92飛成(図22)。82合の変化だけが未解決。

再掲図22

82金銀合と82桂歩合に分かれる。この記事では82金銀合を解決する。

82金銀合、同竜、同竜、43金、41玉、52金打or52銀、同馬(同竜)、同桂成、同竜(同馬)、53金(図29)。持駒角角+52竜型になる方を図29とするが、飛角+52馬型も並行して考える。52金と取る変化になると両者は合流する。

図29

(1)31玉は持駒飛角なら21歩成~22飛。角角なら42香成、同竜(22玉は13角)、同金、同玉、43銀成、同玉、34角、53玉、51飛~52角成~61馬、82玉、52飛成
(2)51玉は52金~42飛、63玉(51玉は62角~83角~71角成)、41角、52合、同角成~61馬、同玉、83角~41飛成
(3)42合は同香成で(2)同様
(4)43合は52金、同玉、82飛で
(a)41玉は43香生
(b)51玉は42角、41玉、81飛成、52玉、41角
(c)61玉は83角~81飛成
(d)63玉は43銀合と決定し、85角~81角
(e)62合は43銀成で62飛金合となり、
(ア)61玉は81飛成、71合、83角、72合、52角
(イ)63玉は85角、74香、83飛成、73合、54角
(5)45合(歩合に仮置き)は52金、同玉、82飛(図30)で

図30

(a)41玉は45飛合なら45香。45飛合以外なら52角、51玉、42角~43銀成
(b)51玉は42角以下(a)同様
(c)61玉は83角~81飛成、42玉、51角
(d)63玉は45飛合と決定し、52角~71角
(e)62合は43銀成で、まず45合が飛合でないと仮定。
(ア)61玉は62銀桂歩合なら81飛成~52角。62飛金合は(4)(e)(ア)同様
(イ)63玉は62飛金合となり(4)(e)(イ)同様
(ウ)41玉は52角
(エ)51玉は62飛金合となり、飛合なら42角~62飛成~92飛。金合なら42角、61玉、81飛成、71合、52角、同金、同成銀、同玉、53金、61玉、51角成~71竜~52歩or43桂
(オ)43同玉は61角、52合(53玉は44と)、34角~52角引成~21歩成~12角成~13香~12金~23桂生
45飛合の場合はすぐに同香、同桂として以下同様。

以上で82金銀合の変化が解決。

つづく

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図巧8番 13

9日目(12月15日)Part 2

図22から多岐にわたる変化を読み切る。

再掲図22

41玉は32桂成の1手詰。31玉は21歩成。52合は同桂成~21歩成~22金。

よって図22では62合(移動合含む)と82合のいずれか。今日は62合を片付けよう。

・62金銀合は同竜~43金~52金(銀)
・62馬は同竜~43金~52桂成
・62角は43金、41玉、32桂成が逆モーションで気付きにくい。以下同金、42歩以下全部バラして簡単

というわけで62桂香歩合になる。
62は歩合に仮置きし、43金~52桂成~53金で図25。

図25

(1)51玉は42香成
(2)31玉は42香成、同馬(22玉は13角、同香、同歩成、同玉、23桂成、14玉~16香~24成桂)、同金、同玉、62竜、52合、43銀成
(3)42合は同香成で(2)同様
(4)43合は、金銀合なら同香生~42金(銀)で(2)同様になるので桂歩合。次いで52金、31玉(同玉は43銀成~72角~93角)、42金。以下22玉は前述の13角がある。
(5)44中合は同香で(1)~(4)に無関係
以上の変化は62合が桂香歩どれでも成立。

あとは45合が残った。45桂の移動合は33に逃げ道ができるわけではないので無効。

(6)45歩合と仮置き。同香、同桂、52金、同玉(31玉は42角~33角打)、43銀成で図26。45合によって持駒の歩は桂香に変動しうる。

図26

(ア)同玉は34角、53玉、44と
(イ)41玉は52角~21歩成~32成銀~23角
(ウ)61玉は、持駒桂なら72角~42角~53桂。持駒歩なら72角、51玉、24角!、33桂香合、同角成、同歩、52歩、42香or53桂~21歩成~32金~23桂生
(エ)51玉が難しい。42成銀、同玉、62竜(図27)。

図27

31玉は42角~33角打。41玉は52角~51竜~23桂成。よって52合が必要。

図27での持駒歩2枚は2枚とも仮置きの合駒であり、桂桂・桂歩・歩歩の可能性を考える必要がある。しかも52合も不明。

図27で桂を持っていれば34桂で
・31玉は21歩成
・41玉は、歩があれば42歩、桂があれば53桂、同銀、52角
・33玉は24角~42角成
・43玉は44金を防いで52桂合になり、そのとき自分の持駒は桂桂ではありえない(桂が5枚になる)。よって歩を持っており、44歩。

よって図27では持駒歩歩と考えて良く、
(a)52金合は51角、41玉(31玉は21歩成~22歩~23歩)、52竜~41角
(b)52銀香歩合は53角~42歩~21歩成~22歩~13角、同香、同歩成、同玉、14香(図28)。

図28

以下同玉、64竜~24竜~27金。これを防いで桂合がある。
(c)52桂合は53角で
・33玉は44角成、同桂(42玉は53角~42歩~51竜)、同金~34桂
・41玉は42歩~51竜~23桂成

62合の変化がやっと片付いた。
明日は82合をやる。こっちはもっと難しい。

つづく

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図巧8番 12

9日目(12月15日)Part 1

4手目33同桂(図21)をどう詰ますかさんざん悩んできたが、ようやくそれらしい筋を見つけた。

図21

34銀、42玉、92飛成(図22)と、意味不明にも見えるタイミングで飛成を利かすのが正解のようだ。

図22

その意図は、
(1)82金合をこの瞬間なら取れる。つまり、同竜、同竜、43金、41玉、52金打、同馬、同桂成、同竜、53金、45歩、52金、同玉(図23)と強引に大駒3枚を奪い、

図23

以下82飛で詰まそうというもの。例えば62歩合なら43銀成、同玉、61角から34角の「挟み角」がある。

(2)82歩合なら43金、41玉、52桂成、同馬、81竜(図24)と入る。

図24

瞬間的に持駒ゼロだが、61(71)合、53金、45(42、43)合、52金と角2枚を取りつつ72竜と引ける(71歩合の場合は53金の次に一旦71竜と取れる)。これは量的に足りるはず。以前読んだ図18の改良版になっていることがわかると思う。

要約すると、
・82金合を取って詰ます
・82歩合には81竜と潜りつつ駒補充する
という2つを満たす飛成のタイミングがここしかない、ということになる。

作意は飛移動のタイミングを保留するのがテーマだったが故に、なおさら変化で早めに飛成を決めるのが盲点になりやすい。

それに加え、作意に近い図20を読みたくなるのが心情であり、しかも紛れが相当強くハマリやすい。まさか5手目まで戻るとは思わなかった。

大まかに詰みそうなことは分かった。
ところが、ここから全部の変化を読み切るのが信じられないくらい複雑なのだ。

つづく

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図巧8番 11

8日目(12月14日)

今日は読む時間がとれないので、方針整理に注力する。

43歩、同玉、33金、同桂、52銀、同馬、
32桂成、44歩、同金、同角、同と、32玉、
43角、42玉、52角成、同玉、92飛成、82金
(図20)をメイン手順とする。

この手順を元に、変化の余地をリスト化する。同時に、今まで読んだ手を太字で記す。

・4手目までは確定。
・5手目・・・34銀・34金・32桂成・52桂成
・7手目・・・52同桂成・34金
・9手目・・・33成桂・44同香・44同と・42金
・11手目・・・44同香・33成桂
・13手目・・・43金・43と・33と・23桂成・23角
・15手目・・・33と・53と
・17手目・・・53金43角41角53歩・59飛・34角・53と・43と
・19手目・・・53金43角41角53歩34角・53と・43と

(方針)後ろの局面(19手目)から上記の手を一つずつ読み直す。読み筋を振り返り、今まで読んでいない手を探すことを意識する。

***********************************

繰り返しになるが、王手の種類は有限であり、読みの総量を増やしていけばいつかは必ず答えにたどり着く。読みの総量を増やすとは、今まで読んでいない手を読むことに他ならない。うまくいかないとき、今まで自分が何を考えてきたかを振り返り、それ以外の方法を試す。これが詰将棋に限らない、問題解決の唯一の普遍的な方法だと思う。

もう一つだけ自分なりの解図のコツを言うと、速く詰まそうと思わないこと。初めてあなたが煙詰に挑むとして、どのぐらいで解けるか想像がつくだろうか?そもそも速く解けると何がうれしいのだろうか?際どい紛れをさんざん読んだ挙げ句に1ヶ月かかって解けたとしたら、その1ヶ月分楽しめたとも考えられるのではないか。指将棋の要請から来る「速く解かなければ」という呪縛から逃れたとき、中長編を堪能する世界が開ける。

「できるまであきらめない」なんて陳腐なメッセージを伝えたいのではない。むしろ逆に、自分の能力の低さに向き合いながら、うまくいかない方法を一つずつ切り捨て、消去法で残ったやり方を適用する。自分のやっていることは、そんな極めて平凡で現実的な方法の積み重ねだ。

そのとき、取り組んでいる状態を楽しむこと。世の中のほとんど全てのパズルは、いやパズルに限らず全てのアクティビティは、それ自体を楽しむためにやる。終盤の訓練のための詰将棋なんて何が面白いんだろうか。

つづく

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図巧8番 10

7日目(12月13日)Part 2

4手目33同桂のあと、52銀、同馬、32桂成、44合(歩に仮置き)、同金、同角、同と、32玉と進んだ局面(図5)。図巧8番 5の記事で取り上げた。

再掲図5

ここから43角、41玉には91飛成、81歩を利かせられるので詰みそう、とその記事で述べた。ここで正確に読み切ろうと思う。

91飛成以下、飛角香が売り切れなので打てる合駒は金銀桂歩。
(1)51合は52角成~53金~33と(44合によらない)

(2)61合は52角成~53金~52歩を防ぐ61桂合。61桂合、52角成、同玉のあと
(a)44歩合なら53歩、62玉(同桂は41角~53金)、63歩、同成香、52歩成~43角
(b)44桂合なら41角、62玉、54桂~92竜

(3)81合で
(a)金合は52角成~53金~81竜
(b)銀合は52角成~53金、61玉、94角!で72合は81竜。71玉は72歩~81竜。
(c)桂歩合は52角成~92竜、82金(他合は53金~81竜)、同竜、同竜、53金、51玉、52歩、同竜(61玉は83角)、同金、同玉、53金、61玉、83角
(81合の変化も44合によらない)

以上で図5からの43角に41玉が詰んで、42玉限定になった。

次に8手目44桂合を片付ける。
図5で持駒が角金桂歩と想定。
43角、42玉、34桂と進み、41玉or51玉、91飛成で上記に近い変化となる。

(ア)41玉、91飛成で
(1)51合は上述の変化同様
(2)61桂合は52角成、同玉、42桂成、62玉、63歩、同成香、52成桂
(3)81合は上述の変化同様
(イ)51玉、91飛成で、61合も81合も(ア)同様

8手目が44歩合に決定した。
詰んでいない変化は以下だけだ。

43歩、同玉、33金、同桂、52銀、同馬、
32桂成、44歩、同金、同角、同と、32玉、
43角、42玉、52角成、同玉、92飛成、82金(図20)

図20

明日やることは以下。
・図20の不詰確認
・5~17手目の変化の再確認

少しずつ読みの量を蓄積する。いつかは問題が要求する読みの量に到達する。そのとき問題は自然と解けている。そんな体験を何度もしてきたし、今回もそうなるはずだ。詰将棋は必ず解けるパズルだ。

つづく

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