「枯野行」5

5日目(12月26日)

最近スマホ詰パラばかりやっている。Lv10以下での未解決作品が80題近くあり、休みを利用して年内に片付けたいと思っている。スイスイ解きたいところだが、難しい作品が多く進みが悪いのが実情だ。

自分には短編を速く解く能力がない。短編は一手一手の濃度が高く、一概に中長編より易しいとは言い切れない。一題一題のんびり解くのが自分には合っているようだ。

再掲図11

さて、図11まで来た。だいぶ駒数も減った。
27玉は28飛で簡単。なので17玉か、その前に中合するかどうか。

17玉には19竜もあるが、28竜~96飛のほうがよさそう。しかしそこで86歩(図12)と中合されるのが嫌みだ。

図12

図12は同飛、15玉、26竜、14玉で続かない。
85銀を消去か移動させておかなければいけなかったのか・・・。ここに伏線があったとは。といっても、煙であることを考えれば85銀残りが気持ち悪いのは気付いていたことだ。

もう一点、52桂成に対する同玉の変化を読み飛ばしている。それらを整理するタイミングが来たようだ。

つづく

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「枯野行」4

4日目(12月25日)

再掲図7

ここから合駒読み。結論から言うと、6連続金合が出現する。

1.79合
79角銀合は59金~79竜、69角金銀合、68角銀~49金~69竜、38玉で、69金銀合なら29から打つ。69角合なら29角~58竜~27飛~28竜~47飛。
よって79金合に決定。59金~79竜と進行。

2.69合
69角銀合なら49金~69竜、59角合、58角銀~39金~59竜、28玉、19角、18玉、48竜、19玉、99飛で図8。

図8

同じ形を「地獄変」でもやった。金合は取って簡単。銀合でも取って38銀と打つと詰むのだ(この局面は銀合売り切れだが)。よって29角合で、取って47角(限定)、19玉、39竜~29竜~18歩~25竜でピッタリ。69金合に決定。49金~69竜で図9。

図9

3.59合
今まで同様、59角銀合は39金~59竜、49角、48角銀~29金~49竜と進み、18玉、29角以下。よって59金合。

4.49合
49角銀合は29金~49竜。

5.39合
39角銀合は19金。

6.29合
18金~28金を防ぎ29金合(図10)。

図10

煙で金送り趣向が入るとはさすがである。図10から18金~28金~19歩~98飛(図11)と進み、今日はここまで。85銀が取り残されてやや不安だ。

図11

つづく

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「枯野行」3

3日目(12月24日)

再掲図4

図4で35金・46竜・57桂のどれだろうか?
煙的には57桂と捌きたくなる。

57桂には①54玉②44玉③57同とがある。

①66桂、43玉、44歩、53玉、54金、42玉、32と、同銀、43歩成、同銀、同金、同玉、45香~54銀~44香。途中44歩に42玉も32と~43金で同様。
②44玉がなかなか詰まない。
・34金~66桂~65と、56玉はダメ
・45金~34竜~32と、同銀もダメ
・46竜、33玉、35竜、23玉もダメ
③57同とも詰まない。35金、54玉、57竜、55歩、46桂、43玉は続かない

②の変化にハマる。57桂、44玉、55金!を考えるも43玉、53歩成~45桂、43玉で続かない。数手戻って66角、同と、55金も43玉。

と考えているうち、ようやく図4での55金にたどり着く。2段階移動になる45歩、同玉、55金の組み合わせが浮かばなかった。

図4から55金、同玉、46竜、54玉、66桂、53玉(図5)。

図5

実は図5では、64桂が既に消えていると錯覚しており、64と、同玉、44竜をずっと読んでいた。

改めて読み直し、図5から63と、同玉、73歩成、53玉(同玉は74と~73と~87銀)、52桂成(図6)。

図6

同玉は51とで詰む、が直感。しかし成駒が多くて読みづらい。
52同となら64と~44竜と続く。こちらを先に読む。

図6以下、同と、64と~44竜~54竜~67歩~57竜~87銀、同と、同竜、69玉(79玉は78金~67竜~68竜~47飛。68玉は57竜、79玉、78金~77飛、88玉、68竜~97飛)、89竜で図7。

図7

9段目で金送り趣向が始まりそうだ。

つづく

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「枯野行」2

2日目(12月23日)

今日はスマホ詰パラにハマリ長編をサボる。
昨日の宿題の変化だけ片付ける。

図3は10手目15同金に24と~28竜の局面。
①13玉②25歩③26歩に分かれ、どれも面倒。

図3

①13玉、24金で
(1)12玉、13香~32と、同銀、33と、31玉、32と~37竜
(2)22玉、32と以下(1)同様

②25歩、35とで
(1)13玉、25桂、22玉、33桂成
(2)23玉、34と寄、22玉(13玉は24と上~32と。12玉は11金。)、32と、同銀(同玉は33香~24香)、24香で23でバラして24香、32玉、23銀~53金
(3)35同玉、37竜、44玉(24玉は34竜~25桂)、34金~55香

③26歩、35と、13玉(23玉や同玉は②同様)、25桂、同金、14香~25と~16馬

これで10手目同金が解決し、同玉に決定。
16香、同金、同馬、同玉、26金、同玉、28竜、27金合、36と、同玉、37金、同金、35と、同玉、37竜、44玉、66角、同と(55合は同角~46竜)、45歩、同玉(図4)まで進む。

図4

次の手は35金か46竜か。よく見ると57桂!がある。煙的にはこれっぽい。

今日はここまで。

つづく

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「枯野行」1

1日目(12月22日)

次に挑戦するのは、あの驚異の(脅威の)長編作家、添川公司さん。この人の作品は今までずっと敬遠していてまともに解いたことがない。だが今回「地獄変」が解け、添川煙に挑戦する自信がついたというわけだ。ちなみに他に名前を聞くだけで逃げてしまうのは駒場和男さんと田島秀男さんである。

作品は平成26年度看寿賞の「枯野行」。
と金の多い全駒使用から見て、間違いなく煙だろう。

図1(問題図)

さっき「新扇詰」が解けたばかりで今日はもう遅い時間だ。ざっと盤面を頭に入れつつ、序の数手だけ考えよう。

単純に14と~25とだと同金のあと続かない。
工夫して、合駒がないのを利用して48馬、16玉、49馬、15玉の4手交換。これはミニ馬鋸と呼んでいいのか微妙だ。そうしてから14と~25とだと、同金に15歩で続きそうだ。

15歩のときに同金だと24と~28竜で、26歩合には35とだろうが、ちょっとすぐには詰まない。後回し。

15歩に同玉だと16香からバラして26と~28竜、27金合、36と~37金~35と~37竜、44玉まで一本道。

そのあと66角、同と、45歩(図2)と進む?まだ駒の利きが把握できていない。

図2

明日はとりあえず10手目15同金を片付けたいところだ。

つづく

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「新扇詰」7

4日目(12月22日)Part 2

総括

873手は以下の16周からなる。
周の区切りは往路の46玉とする。
(表記:x周目、x手目(x手)、持駒、周内での出来事)

序奏:1-8(8),歩
1st:9-64(56),歩2, 58成銀→59
2nd:65-116(52),歩2,21歩消去
3rd:117-168(52),歩2,11歩消去
4th:169-222(54),香2歩,12香消去、歩→香
5th:223-276(54),香3,歩→香
6th:277-330(54),桂香2,香→桂
7th:331-386(56),香2歩,39と消去、歩→香
8th:387-440(54),香3,歩→香
9th:441-494(54),桂香2,香→桂
10th:495-550(56),香2歩,28と消去、歩→香
11th:551-604(54),香3,歩→香
12th:605-658(54),桂香2,香→桂
13th:659-714(56),なし,27桂→39,17成銀→27
14th:715-768(54),桂,27成銀消去
15th:769-824(56),桂,39成桂消去
16th:825-873(49)

序盤:12香を拾い持駒変換に備える
中盤:持駒変換+と金はがし
ハイライト:13周目の39香~27桂
収束:銀取り後も48竜の合駒稼ぎあり

難解さはないが、論理的構成に説得力がある。駒捌きが若干物足りないが、それは欲張りすぎというものか。

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「新扇詰」6

4日目(12月22日)Part 1

再掲図13

図13から、36香合は同竜、57玉、59香、58歩、同香~38竜から一周回って26竜まで戻ると持駒銀歩となり、36桂香合、同竜~58歩~38竜~47竜、35玉のときに36香合なら36銀~27竜から回って詰み(865手駒余り)。36桂合なら回ってきて23竜、35玉、27桂以下(879手駒余り)。

よって36桂合。同竜~58銀と捨てて図14。

図14

平凡に一周すると57玉のときに王手がない。図14で48竜が急所。35玉は39竜以下早いため47歩合を要し、合駒を稼げる。そしてもう一周回って図15。

図15

38桂、同成桂、36竜~58歩~38竜で全部駒がはがせて収束に向かう。最後の一周を回り、再度の38桂に57玉、55竜~58香(図16)。詰んだ!

図16(詰み上がり)

手数を数えて873手詰。ん?しかしさっき879手駒余りの変化があった。割り切らないといけないか。

再掲図13

図13からの香合を早く詰ませば良い。しかし同竜、57玉、59香、58歩、同香~38竜~58竜、46玉のとき、さっきの応用で48竜として1歩稼いでも・・・

図17

進んで図17になるが、歩が増えた効果が出せない。26竜に36香なら早く詰むが、36桂合で結局もう一周する羽目になり、うまく割り切れない。

自分はこういう変化を割り切るのにはあまり興味がないタイプなのだ。あっさり答えを検索すると、図13からの香合は同竜~66銀~37竜(これが見えなかった)~58香~48竜で早いということだった。

次の記事で総括をしよう。

つづく

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「新扇詰」5

3日目(12月21日)Part 2

図11

図11まで進み、2度目の38桂が実現。と金をはがして歩を香に代え、図12。

図12

直感的には27桂を39に成らせ、17の成銀を取って収束するイメージ。なので39香が浮かぶが、①図12でやるのか、②もう一周回って持駒桂香香の状態でやるのか。

①図12からすぐ39香としてみる。
・36合と38合は通常の竜ルートで合駒が拾え、39香が残る形になるので詰み。
・37桂合は25竜~26竜で金合がもらえ、同竜~58香~46竜、47合、48金。
・37金合は同香~26竜、36桂、同竜~58香~46竜で同様。
故に39香には同桂成の一手。以下36香捨合と58香を経て連千。

②一周回って持駒桂香香から39香とする。やはり同桂成の一手。

そこで27桂をやってみたい。
46玉は通常ルートで35地点が埋まっているので詰み。
同成銀となり、25竜~36竜~58香~38竜~58竜~47竜~36竜~27竜で銀が取れた。14玉には69角がある。

一周回って23竜、35玉、25竜、46玉、26竜(図13)で、さすがに銀があって合駒がもらえれば詰むのではないか?

図13

つづく

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「新扇詰」4

3日目(12月21日)Part 1

変化の余地を感じずにトントン拍子で図8まで来たが、この局面が思いの外詰まない。

再掲図8

(1) 25竜、46玉、26竜としてしまうと36香、同竜、57玉、58香まで変化できず連千。
(2) 25竜、46玉、38桂は37玉で逃れ(28地点を空けた効果)。
(3) よって38香しかなさそうだが、同ととは取ってくれない。36香合、25竜、46玉、36竜、57玉(図9)と誘導される。(38香に46玉、26竜、36香合、同竜、57玉でも同じ)

図9

58香、同玉が必然で、
①46竜は47歩、同角、49玉、67角、58歩、同角左、48玉で逃れ
②37竜、49玉(47合は48竜)、67角、58歩、同角左、同香成、同角、同玉、69金、同玉、67竜、68歩で逃れ
③66竜、49玉、69竜、38玉も逃れ

色々開き王手があるのだがどれもスレスレで逃れているように見える。図8が既に逃れているということなのか?昨日からここまででかなり時間を費やした。

図8に未練を残しつつ、遡って変化の余地を探る。図7はどうだろうか。

再掲図7

ここから25竜、46玉、38桂、同と寄と進行したのが図8。よく考えると図7での38香も読む価値がある。しかし図9同様に進められ逃れているようだ。

その時ようやく見えた。
図7から25竜、46玉、38桂、同と寄、36竜、57玉、58香、同玉のときに46竜(図10)があった!今までずっと38竜コースであり、そもそもと金をはがすつもりで38桂と打っているため、38竜以外の手に気付かなかった。

図10

47合、同角、49玉(59玉は69金~58角)に58角でピッタリ。38が埋まっているのが効いている。

図7から25竜、46玉、38桂には同と引となることがわかった。そこから進めると図8の代わりに39とが28に移動した図が得られる。その局面は25竜、46玉、38桂が利くのでと金はがしが続きそうだ。道が開けた。

つづく

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「新扇詰」3

2日目(12月20日)

再掲図6

図6。香の使い道を探す。
37香は46玉、26竜、57玉で打歩。では38香は?同となら両王手ターンの38竜でと金をはがせる。しかし38香のときに46玉でやはり打歩が避けられない。

しばらくして25竜~26竜で捨合をもらう筋を発見。36捨合、同竜、57玉、58歩、同玉、38竜と進む。このやりとりで持駒の歩が桂か香になった。

まとめると、
・36合入手と58消費による持駒変換
・入手は桂香、消費は香歩
・歩は必ず桂か香に変換できる
・捨合は玉方に選択権
というメカニズムである。

図6の香歩歩から始め、玉方が桂より香を優先的に渡す方針をとると仮定して持駒増減の様子を見てみよう。

4周目・・・+香、-歩→香香歩
5周目・・・+香、-歩→香香香
6周目・・・+桂、-香→桂香香
まではすぐ進む。(図7)

図7

このあと同様に進めると香入手香消費で連千になることに注意。

すると、得た桂の使い方は?玉のルートを一通り眺めるに、復路46玉に対する38桂になりそうだ。つまり図7から25竜、46玉、38桂。取る一手なのでと金が一枚はがせる。38桂には将来的に28の逃げ道を作って同と寄のほうが優りそうだ。

図7以下、7周目の復路を改めて記すと、25竜、46玉、38桂、同と寄、26竜、36桂合(仮)、同竜~58香~38竜となって持駒桂香歩。

7周目・・・+桂歩、-桂香→桂香歩

8周目は平凡に進める。

8周目・・・+香、-歩→桂香香

となって図8に至るが、ここで手が止まってしまったのだ。

図8

つづく

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