マジックをロジックに

当時僕は森雞二九段が好きだった。終盤型の棋風に憧れ、「森雞二妙技伝」を何度も何度も並べた。でも正直分かったようでよく分からなかった。詰将棋をやればわかるようになるんじゃないかと思い、詰パラを解き始めたのがその前後。

時を経て、年号は令和。
終盤偏重なのは今も変わらないが、見る対象はソフトの手になった。

ソフトは劣勢の局面で、より負けにくく、逆転しやすい局面に誘導してくる。
もしこの技術を言語化できれば、あのときわからなかった森将棋を解明できるんじゃないか。「魔術」は小さな技術の積み重ねとしてタネを明かされ、オープンソースになる。そんなことを夢想している。

今僕は、本当に少しずつでしかないが、ソフトの手を分解し、咀嚼し、実践することが出来はじめている。マジックをロジックで説明できる日を実現したい。

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