図巧8番 11

8日目(12月14日)

今日は読む時間がとれないので、方針整理に注力する。

43歩、同玉、33金、同桂、52銀、同馬、
32桂成、44歩、同金、同角、同と、32玉、
43角、42玉、52角成、同玉、92飛成、82金
(図20)をメイン手順とする。

この手順を元に、変化の余地をリスト化する。同時に、今まで読んだ手を太字で記す。

・4手目までは確定。
・5手目・・・34銀・34金・32桂成・52桂成
・7手目・・・52同桂成・34金
・9手目・・・33成桂・44同香・44同と・42金
・11手目・・・44同香・33成桂
・13手目・・・43金・43と・33と・23桂成・23角
・15手目・・・33と・53と
・17手目・・・53金43角41角53歩・59飛・34角・53と・43と
・19手目・・・53金43角41角53歩34角・53と・43と

(方針)後ろの局面(19手目)から上記の手を一つずつ読み直す。読み筋を振り返り、今まで読んでいない手を探すことを意識する。

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繰り返しになるが、王手の種類は有限であり、読みの総量を増やしていけばいつかは必ず答えにたどり着く。読みの総量を増やすとは、今まで読んでいない手を読むことに他ならない。うまくいかないとき、今まで自分が何を考えてきたかを振り返り、それ以外の方法を試す。これが詰将棋に限らない、問題解決の唯一の普遍的な方法だと思う。

もう一つだけ自分なりの解図のコツを言うと、速く詰まそうと思わないこと。初めてあなたが煙詰に挑むとして、どのぐらいで解けるか想像がつくだろうか?そもそも速く解けると何がうれしいのだろうか?際どい紛れをさんざん読んだ挙げ句に1ヶ月かかって解けたとしたら、その1ヶ月分楽しめたとも考えられるのではないか。指将棋の要請から来る「速く解かなければ」という呪縛から逃れたとき、中長編を堪能する世界が開ける。

「できるまであきらめない」なんて陳腐なメッセージを伝えたいのではない。むしろ逆に、自分の能力の低さに向き合いながら、うまくいかない方法を一つずつ切り捨て、消去法で残ったやり方を適用する。自分のやっていることは、そんな極めて平凡で現実的な方法の積み重ねだ。

そのとき、取り組んでいる状態を楽しむこと。世の中のほとんど全てのパズルは、いやパズルに限らず全てのアクティビティは、それ自体を楽しむためにやる。終盤の訓練のための詰将棋なんて何が面白いんだろうか。

つづく

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